カテゴリー「p. 風だより」の37件の記事

旅と自然の記録など

鳥の道を越えて 飛騨でこその上映会


鳥の道を越えて

2014年11月1日(土)公開

岐阜県東濃地方を舞台に、鳥と人とをめぐる長編ドキュメンタリー。2008年から岐阜県加茂郡東白川村を中心に取材を続け、自然環境を利用して行う狩猟や、鳥の生態を利用して展開してきた数々の生業などを、生態学的、文化社会学的な視点を含む複眼的視座で明らかにしていく。監督は、本作が初の劇場公開作品となる今井友樹。

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岐阜県東濃地方に位置する東白川村には、自然に依拠した人々の生活があった。祖父は「昔、あの山の向こうに“鳥の道”があった」と言って、向かいの山を指さす。祖父が指さす場所が何処であるのか見当がつかない僕は、鳥と人をめぐる記憶の旅に出る。祖父の指さす山の向こうにあるものとは何か? 自由に空を飛び交う鳥を、捕まえる方法とは? 山の暮らしと狩猟、そこで育まれた地域性、そしていのちのつながりを訪ねる旅が始まる……。
(movieqwalkerより)

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鳥の道を越えて 8月9日(土)、10日(日) 岐阜県飛騨にて上映&トーク

日程:8月8日(土)
時間:19:00〜
会場:円光寺(飛騨古川)

日程:8月9日(日)
時間:13:00〜
会場:丹生川文化ホール 大ホール

料金:ー前売1,000円・当日1200円
問い合わせ:ひだ民族文化映像を上映する会
070-5598-0228(高橋)
★監督のトークがあります

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根白石の鉢植え七夕は、うれしい ~仙台七夕に学ぶ(5)

仙台入り2日目、7日朝はちょっと出遅れぎみ。9時過ぎに地下鉄南北線で仙台駅から泉中央へ。そこからバスでスプリングバレー泉スキー場行きのバスに揺られること20分ほどで、根白石に着きます。

出発前、2011年のツアー時にお世話になった仙台商工会議所の松川さんに根白石への交通ルートを伺いました。松川さんは、JTBにも追加参加ができないか聞いてくださったようです。
仙台市営バスのサイトを見ても今ひとつ不安だったので、さらに根白石市民センターへお尋ねしました。同センターの砂金さんは、7日当日朝にも追加情報をメールで送ってくださいました。

すでに照り返しがきつくなってきた11時前、バスは根白石に近づいていきます。
すると家の門の横に、鉢植えから伸びる笹飾りが。
あ、こっちも、あっちも!車内で遠足小学生状態になっている私を諌めるように、バスは「根白石」バス停着。一人460円。

さてエリアの中心は「高長商店」。ここには案内所と無料休憩所もありますが、まずは市民センターへ挨拶に。砂金さんほか女性職員の皆さんの微笑みの向こうから、館長の舟山さんが優しく迎えてくださいました。すぐ裏にある美しい木造校舎の小学校を覗いてから、再び高長商店へ。泉中央から来ると、T字型になった道の、下からぶつかった先が高長商店です。Tの左方向の高台が小学校と市民センター。Tの右はまたもう一度左にL字に曲がりますが、その先までずっと鉢植え七夕飾りが続いています。

鉢植えの土の面からニョキッと伸びた笹竹に、様々な飾りが結んで下げられています。

L字の道の奥の方からおじいさんが台車を引いて下りてきます。時々止まるので何をしているかと思ったら、鉢植えに水を遣りながら回っているんですね。またも私の携帯は「高温を察知」したらしく止まっているのですが、その灼熱の中でも、さらさらと竹に保水するおじいさんでした。

鉢植え自身が台車に載っているものもあります。たぶん雨が降ってきたら、さっと軒下に移動できるようにということでしょう。また他地域の七夕飾り同様、ビニール袋を用意して雨に備えているものもあります。

高長商店の前では和太鼓の演奏も始まりました。麗しき妙齢の女性も含む和太鼓連のバチの先に、様々な手づくり鉢植え七夕がゆるく揺れています。無料休憩所で冷たいお茶をいただきます。ここもエリア内でスタンプラリーをしていました。スタンプを集めると冷やしスイカを食べさせてもらえます。

一宮にも来たことがあるという衣類関係のおじさんや、市民センターの船山館長やおばさんたちに色々と教えてもらいました。「何しに愛知県から、わざわざ根白石に来たの?」と問われつつ。

 根白石の鉢植え七夕が25年前に始まったこと
 毎年、仙台市の七夕コンテストでこのエリアの七夕がずっと優勝していること
   (トロフィーありました)
 泉緑化の専門的な協力で、鉢植えのまま育てたり、畑に戻して育てたりして守っていること
 背丈が人間と一緒くらいで、写真を撮るのに具合いいいこと
 移動ができるので、慰問のために施設へ持っていったりもすることなどなど。

来た時は、ここに2時間もいられるかなと心配していましたが、楽しいうれしい学びの時間はすぐに過ぎ、12時22分発のバスで根白石を去りました。
泉中央へそして仙台へ。一宮から到着したNさんと合流して、味太助の牛たんからまた仙台七夕の楽しい夜が始まります。


根白石の七夕飾りは、コンビニも無い、ビールも売ってない根白石のエリアで、しかし、なかなか賑やかに、なかなか元気に、なかなかユニークに、自分たちで、自分たちの七夕まつりを作り出し、自分たちで守り続けているのでした。


市民センター方面へも伸びる「鉢植え七夕飾り」は「ふれあい福祉七夕まつり」でも
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根白石地域の中心、高長商店前では和太鼓も
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「鉢植え七夕飾り」に水やりをしてまわるおじいさん
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何気によくできてる「鉢植え七夕飾り」
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美しい木造小学校は、かつて村費の2年分を費やして建てたとか、
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台車に載った可動式「鉢植え七夕飾り」
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駐車場を占拠して雨対策万全の「鉢植え七夕飾り」
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「鉢植え七夕飾り」を避けて郵便物を回収する局員さん
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高長商店をバックに泉中央方面、バス停3つ先まで「鉢植え七夕飾り」
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ふれあい福祉七夕まつりのポスター 飾り物の種類も記載
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仙台市からのトロフィーとチラシ、スタンプラリー台紙、短冊・・・と、雑巾
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根白石の「鉢植え七夕飾り」を支える面々
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各地には小さな手づくり七夕まつりが ~仙台七夕に学ぶ(4)

既に満員になっていて参加できなかった仙台七夕バスツアーは、7月初旬に発表されたようです。
仙台七夕のバスツアーは2002年に始まり、震災の影響で休止していて4年ぶりに今年復活。
今年のコースは
「北回り」コースは、仙台東照宮の門前町の宮町、上杉、根白石エリアを巡るもの。
「南回り」コースは原町、連坊、長町エリアを巡るもの。
どちらも、ほぼ一日がかりで経巡るものです。

満員で参加できないものは仕方ない。しかし「どこでも誰でも七夕」「手づくり七夕」を標榜している身としては、ここで見ておかなくては。
ということで、そのバスツアーの行き先を、電車やバス、時にタクシーで自力で全部、回ってきました。
仙台入り初日の6日午後、「織姫プロジェクト」を見てから「芳珍」で五目冷やし中華を片付け、同プロジェクトの第二会場「野中神社」でビルの4階くらいの窓から、綾取りの糸のように赤い紐が神社に投げ込まれているのを見てから、うー迷ったけど暑さに負けてタクシーを利用して「南回り」コースの一部を見学することに。

 ・・・タクシーで正解でした。

まずは荒町エリア。
中くらいの交通量の多い道の両側、少しぼんやりした商店街に、バラバラと笹飾りが続いています。

次に連坊エリア。
中心の四つ角を取り囲んでテントが張られたりして、近くの中学生が受付をしてスタンプラリーをしていますが、かなり狭い範囲です。笹飾りがポロポロとあります。

続いて原町エリア。
全長1キロを超える七夕ストリートですが、間が空いたりしていて、ホロホロと飾ってある感じです。子どもたちが水遊びをしていたりして、いい感じではあります。

これで一旦今回の宿であるワシントンホテルへ。
七夕と関係ありませんが、ここの朝食はいいですねえ。もっと高価なホテルより、うんといい。厨房の中でおじいさん二人が料理を作っていたのが印象的。
 
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話を七夕に戻します。荷物を置いて、今度は電車で仙台駅から隣の長町へ。
この時点で既に右膝が痛んできました。このエリアでは、長町駅前、サンカトーゥール、長町一丁目の3つの商店会が協力して伝統の七夕飾りをやっているとのことでしたが、駅前から先に進むと、中心部へと続く茫漠と大きな道の歩道のところどころにフワフワと飾りがあるかなと。

また電車で仙台に戻り、今度は仙石線に乗り換えて東照宮へ。
仙台七夕バスツアーの「北回り」コース部分へ転戦です。弾丸ツアーといえどもお参りはしました。
その門前の宮町・・・ここは少し固まって、手作りの笹飾りがありましたが、それにしてもそんなに広くはありません。そのまま歩いて上杉地区。ここは中心地に近いだけに、まあまあ飾りがあります。

どのエリアも、エリアごとで個人・企業別に金賞銀賞など出しています。この後バテバテで勾当台公園に戻って織姫プロジェクトを見てから、大好きな三吉のおでんそして粟野さんのすけぞうでおいしいものをいただいて寝ました。3万歩近く歩いてました。さすがにバテました。

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8日午前の帰り際には朝市エリアの七夕を見ました。
ここは中心の中心ですし、市場があり、普段でも賑やかな地域ですので、飾り物も元気です。
とりわけ今庄青果の横には大きな動く仕掛け飾りがあります。大将らしき人物が「全部自分で手づくりした」とにこやかに話しているのを聞きました。裏に回ると電源コードをいっぱい引き回されていました、

ちなみに仕掛け飾りは、ここと一番町の商店街の中の人形劇舞台を見ただけ。後者は今年から市民団体などの協力で継続することになったとか。いずれにしても、
一宮のような道路をまたぐような大型の仕掛け飾りはありません。仕掛け飾りの台、お寺の門のようになっている下を人々が通り抜けるような巨大な仕掛け・飾りはありません。一宮では私が小さなころから、舞台型の仕掛けがありました。ひょっこりひょうたん島とかあったかな。あの頃は著作権まわりも緩かったんでしょうね。ああした大型の仕掛けもの、仕掛け飾りはどこがオリジナルなんでしょう。

朝市の今庄青果のものは全くの手づくりで、なんかウインウインと音を出してましたし、人形劇は結構な人が動かしていました。ただ立派に飾ってドヤッ!と驚かすというより、人の温もりのあるもの、物語性のあるものでした。作り手の想いが伝わる感じ。

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各エリアの七夕は、観光客を多く迎える朝市エリアを除けば、どこも割に静かです。小規模です。おとなしいです。まばら感もあります。怒られるのを承知で言うと、ちょっとしょぼいなあと思いました。
仙台にしてもこうなのか、結局、商業まつり・観光まつりとして位置づけないと、七夕まつりとして成立しづらいのかと考えながら西陽を見つめながら歩いていました。
歩行2万歩を大きく過ぎて我が体重を送りかね右膝がきしんでいます。ヒアルロン酸や世田谷育ちやらのCMソングがべったり張り付いた脳みその奥で、いや待てよ、何か違うかも・・・

「?」が上杉を過ぎたあたりから出てきました。
やがて雑踏の勾当台に近づくにつれ、当たり前のことに気づきました。

 しょぼくていいんじゃん。

ていうか、しょぼい、しょぼくないじゃないよ。おとなしくていいじゃん。
だって他人のためにやってるんじゃなくて、自分たちのためにやってるんだから。
それが「誰でもどこでも七夕」の根本だった。そうだ、忘れてた。

うん、そうだそうだと思いつつ、再度「織姫プロジェクト」へと近づいていきました。
翌日またその「?」が「!」になるとは思いもせず、ビールとおでんのことを考えながら。


荒町の本部(と後から気付きました、タクシー車内から)
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荒町エリアの七夕
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連坊エリアの飾り、雨仕舞しています
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連坊エリアでスタンプラリーの受付をする地元中学生
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連坊エリア、スタンプラリーはこの四つ角周辺
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原町エリア、旧45号線沿いにずーっと、間を置いて飾りが続きます
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長町駅前の七夕飾りも雨仕舞
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長町から仙台へ、飾りも見えます
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宮町エリアの飾り
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上杉エリア、七夕の子ども絵画
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上杉の通り
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勾当台公園「織姫プロジェクト」の横の場所には、根白石由来の「鉢植え七夕飾り」も展示
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artanabataな「織姫プロジェクト」 ~仙台七夕に学ぶ(3)

商店街の中を見ていて意外に時間がかかり、小走りに向かった勾当台公園。織姫像は思わぬところにありました。
地下鉄から勾当台公園への入口、ボトルネックになっている部分で、通行量の多いところです。

数日前、フェイスブックで「スケジュールとかってどこ?」とお尋ねした時に答えてくださった、プロジェクトの中心人物、門脇篤さんらしき人物を探します。プランニングしたMMIX Lab(ミミックスラボ)の方です。おっ、この人だなと勇気をふるって声をかけました。アーチストの村上タカシさんにもお会いしてお話しを伺いました。

勾当台公園でイベントがあると、織姫像は、たいてい出店ブースの後ろに隠れてしまうそうです。しかも喫煙所が横にできて、イベント時の織姫像は料理とタバコの煙でケムケムですね。

でも今日は、緑白の垂れ幕に囲まれ、織姫像に至る通路も整備され、手に持つシャトルには赤い糸が結ばれています。一宮の織姫像は片手に羊を捕まえていますが、仙台のはシャトルを持っていますので、より明確に織姫性を出していますね。制作年は分かりませんでした。織姫像のインスタレーションに加え、未来の自分へのラブレターを書く郵便局や、絵を貼りつける車、さらにダンスがあったり、歌があったりと盛りだくさんです。

こうしたオルタナティブな・・・と言っても、アートも音楽もイベントも受け入れやすいテイストづけがされています・・・こうした新しいムーブメントが、主催団体(七夕まつり協賛会)から生まれてくるということがなんとも羨ましいです。

かつて一宮七夕まつり協進会(主催団体)の中で、東京から招聘した副市長とともに「七夕まつり検討委員会」というものをやりました。「ゼロから七夕まつりを考えなおすつもりで」というような会議冒頭の説明を受け、いきなり商店街の某氏は「今の七夕にノーという人間とは一切話しをしない」と発言。それでは会議体の体をなさないし、その委員会の本質が否定されちゃうようで「いや、私はノーだ、ノーというところから議論したい」と言ったら、「だからノーという人間とは話をせんと言っとるだろう!」と怒鳴られ、その後は・・・あ~あ。まあそんなですから、一宮で新しい息吹を入れていくのに本当に苦労します。私は、一宮の七夕まつりに市民の参画を、市民の企画を、市民的なプロデューサーをと言い続けているのですが、まだ数年前には、ある行政官から「一宮の七夕まつりにはボランティアはいらない」とも言われました。今は、心ある人もいて変わってきていますが。

七夕まつりの主催団体である一宮七夕まつり協進会に、カギカッコつき『市民』の委員は私一人です。かつて「ミスター七夕」と呼ばれるほど七夕まつりに精通していた行政官が、無理を承知で私を委員にしてくれました。直後に色々な方から「どういうコネで協進会に入り込めたんだ?」と尋ねられて、やっとその意味合いがわかったものです。私を除けば、まちの商工のトップと商店街の代表、郊外を含む地域ごとの代表、そして七夕まつりにかかわる業者が主メンバーです。当然、会議はいつもシャンシャンで終わっていました。

このイチノミヤ的な仕組みの中で、今回の仙台の「織姫プロジェクト」のようなイノベーションは起きていくのでしょうか。
七夕まつりの根源・本来・本質である仙台七夕で、その主催団体自らが新しいプロジェクトを生み、若い世代に託しているその同じ時代、同じ時間の経過の中で、一宮七夕では主催団体は何を生み出すのでしょう。どう変化せずに来年の還暦七夕(60回目)を迎えてしまうのでしょうか。

私たち「ラブたな~七夕まつりを愛する志民の会」では、「七夕に愛を!」「手づくり七夕」「産メヨ増ヤセヨ愛セヨ七夕」「どこでも誰でも七夕」「オルタナばた」と色々言ってはきましたが、ほとんど敗戦しています。しかしこうしたアートムーブメントはさらに強く欲しいわけで、一宮でも織姫像と七夕とを繋ぐ新しい動きが作れないでしょうか。また今後も、自分たち自身で立ち上げて生み出していくしか無いのでしょうか。

artanabataな仙台の「織姫プロジェクト」は、仙台七夕まつりの主催団体が生み、それをアーチストたちが育み、新しい動きを仙台七夕まつりに創っていました。

赤い糸の織姫
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織姫づくりワークショップの説明
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織姫プロジェクト
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赤い毛糸で結ばれて 説明
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ランタンワークショップ
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左に村上タカシさん かぶりもの製作中
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かぶりもの大行進の練習
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書いた手紙が一年後に届く、未来ポスト
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赤い糸が増殖した、織姫像
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プロジェクトの第2会場 野中神社
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トーチカワークショップ
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一宮からの3人+現地の美しい女性に助けてもらって「LOVE」
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仙台中心地の巨大七夕は ~仙台七夕に学ぶ(2)

11時前に辿り着いた仙台は、びっくりの猛暑。私のオンボロ携帯は、いきなり「異常な温度を察知」したとかで、写真撮影が止まっちゃう始末。
商店街の中は、私が小さいころの一宮七夕まつりのように、朝のラッシュ電車みたいな人混みです。今日は6日・・・まだ水曜日だよね。


商店街の商店は自店の前にワゴンや屋台を出して、商品やジュースやらビールやらを売っています。
当たり前に店前に、はみ出しています。

そう書くと「そんなの自分の店の前だから、当たり前じゃん」と思われるでしょうが、我が一宮では、普段なぜか自店の前でも「ブロック1枚分」(30センチくらい?)しか出てはいけないそうです。さらに七夕まつりの時には自店の前でジュースやビールを出していると、ちょっとコワイお兄さんとかがやってきて「道路を使うのにカネ払っとるけ?(ちょっと脚色あり)」と凄まれたりしてました。今は無いでしょうね(と思いたい)。


頭上からは、美しい手作りの飾り物がずらずらーっと下がっています。
低いものは地面近く、平均でも大人の頭くらいの高さまで。飾り物の向こうが見えないので、どれくらいの混雑か見通せません。その飾り物の間をかき分けるように浴衣の女性が迫ってきちゃうとワクワクしますね、56才でも。
一宮では、飾り物は大人が手を上げて届かない高さまでしか下がっていません。しかも紙でなく不燃材です。私の小さなころは子どもでも手の届くところで、紙で、それをちょっと千切ったりという悪さも多少は許されるような、そんなでした。いつのころからか、火事が危ない、車を通さなければいけないなどの理由で、高く高くなっております。仙台では夜間は縛ったりまとめたりして、いちいち上げています。


今回気付いたのですが、すべては笹飾りが基礎になっているのですね。
長く太い竹が道の脇、路面から湾曲して幅広な歩路の空中を横切り、そこから色々な飾り物や吹き流しがぶら下がっています。その長い竹の先っぽは、ちゃんと笹の葉がついていて、そこには短冊がつけてあるのです。空高く水平に竹を渡して、そこから吹き流しなどをぶら下げているものでも、その横に渡る竹の片方は笹の葉と短冊がついているのです。(少し例外もあり。)


長い吹き流しは様々に目を楽しませてくれます。
会社のロゴなど印刷物を貼り付けたものや、手書きの短冊をたくさん貼ったもの、手作りの小さな鶴や折り紙細工を無限に貼り付けたもの、あるいはリサイクルの紙や鶴をつないだものなど、多様な意匠が遠目にも近目にも楽しませてくれます。南北と東西の商店街が交わるドームの場所は、今年も市内の小中学校生が折った鶴が集まり、大きな美しい滝のようになっていました。かまぼこの鐘崎は、木の薄板と純白の紙とで清冽かつ豪華なものを出していました。
個々のお店ごとにデザインを考え、業者も協力しつつも個々に作品を紙で手作りしている感じです。一宮では昔、子どもたちの作った飾り物を飾った際、商店街の某氏は、ごちゃごちゃしてんなぁ、みたいな表現をしていました。リサイクルで作った飾り物を見たら、何とおっしゃるのか・・・


そして雨じまい。
仙台七夕に雨はつきものらしいのですが、個々の商店からお店の人が次々と路上に出てきて、自店の前の自分が管理している七夕かざりを すいすいと下におろし、ビニール袋にきれいに収納し、また飾り直します。どんどんどんどん。

2011年夏、私たちは「tanabata for tanabata」バスツアーを組みました。一宮で、長期のボランティアも多額の寄付もできないが、いつまでも少しずつ、ずっと東北支援に関わっていこう、またその中で私たちの防災力をつけていこう・・・そんな「ずっと...」という活動の中から生まれました。水野裕子さんが集めた1千枚を超える短冊のうち3百枚ほどを預り、定禅寺「祈りの広場」に皆で飾りました。その翌朝、私がそこへ行くと、一宮から持っていった短冊がありません。そうかあ、そうだよなあ、捨てるよなあ、大変だもんなあ管理が・・・と思っていると、黄色いシャツを着たスタッフが、袋からその短冊を出し、また丁寧に飾ってくれるではありませんか。思わず近づいて「これ、しまって、また出すんですか?」と問う私に、そのスタッフは怪訝な顔をして「はい、そうですよ・・・みなさんの想いが書かれた短冊ですから」と答えるのでした。
商店街の大店の上品なおばあさんが、大きな木の箱から吹き流しの頭の部分のくす玉をそっと出し、傷んだ部分を繕っている風景も見ました。

一宮では、かつて市役所の七夕まつり担当だった人物は「数日飾ったら、飾り物など汚くて処分するしかない」と言ってました。でも・・・一宮は全天候のアーケードの下ですけど。材料は丈夫な不燃材だったりしますけど。一宮の七夕が終わった後で、近くの七夕まつりで似たようなパーツを見ますけど。


七夕まつりに対する想いというか、自分で飾るという姿勢というか、伝統と文化が違うんでしょうね。

仙台七夕まつりの中心地はすごいにぎわいでした。そして商店の人が当たり前に自分たち自身で丁寧に支え守っていました。手づくりの個性・多様性と、自分たちで守るぞ意識にあふれていました。

駅前にある記念写真用の巨大ポスター。「記念写真撮ります」みたいなところが何ヶ所かあり、この時代にかえって新鮮。
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商店街の中心、小中学生がつくった滝のような折り鶴
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様々な鋭意工夫がなされる飾り
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鐘崎の木と白紙の作品
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低く下がった飾り
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雨にすぐ養生する大切な七夕飾り
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仙台七夕のアレコレに学ぶ、一宮ラブタな

2014年8月6日の水曜日から8日の金曜日まで、仙台七夕まつりへ行ってきました。2泊3日ですが、中身は結構な弾丸ツアーでした。

第59回一宮七夕まつりも終わり、いよいよ来年の還暦60回七夕へ向かっていく中で、市民と七夕、地域と七夕、文化と七夕と色々整理したいところで、とても学び多いツアーでした。

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仙台七夕まつりを訪問するのは、2011年「tanabata for tanabata」バスツアー以来2度めです。その間に定禅寺ストリートジャズフェスティバルも行きました。

昨年暮れの河北新報に、仙台七夕まつりの新しい企画「織姫プロジェクト」のことが載りました。

「織姫プロジェクト」・・・
これは行かなければ!と即座に決めました。

なぜなら
・ 一宮にも織姫像はあり、ずっとその「一宮織姫像顕彰会」みたいなことをやりたいと言ってきたこと
・ 仙台七夕協賛会という、主催団体そのものが、「織姫プロジェクト」のような新しい企画を産んでいること
・ 織姫プロジェクトは、どうやらアートイベントらしいこと

この3点で、落ち着くしまのない毎日の中でも無理やり往復の決意を固めました。
加えて同じく仙台七夕まつりの「七夕バスツアー」の内容を直前になって知りました。
先の新聞記事にもツアーの話は出ていたのですが、詳細までチェックせずにおりました。

7月中旬になって知ったその「七夕バスツアー」は
・ 中心部でない各エリアでの手づくり七夕を回ること
・ とりわけ根白石エリアでは「鉢植え七夕」というのがあるらしいこと
・ 我々の一宮「ラブたな」は「誰でもどこでも七夕」を提唱していること

で、すぐ運営のJTB(仙台)に連絡したのですが、あとのまつり、満員でした。

じゃあ自力で回ってこようと、地図やら路線図やらと深夜に大格闘。
かくして無理無理の「七夕まつり弾丸ツアー」が決行されました。
かなりの疲労感とともにグルグル頭を回るまつりのアレコレ。

・ 中心地の巨大な七夕まつりはしかし、手づくり満載
・ 織姫プロジェクトは楽しくオルタナなアートタナバタだった
・ 各地の手づくり七夕は、静かだったけど・・・
・ 根白石の鉢植え七夕は面白い

みたいなことを、一宮やらの七夕まつりと比較して整理しておきたいです。


        仙台の織姫像 手にシャトル シャトルに赤い糸

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松本クラフトフェア&松本フラフラツアー(2014/5/23-25)

今年も行きました、松本クラフトフェア。

いつもどおり、松本のフラフラツアーしました。

クラフトフェアは今年30回目。色々なことを考えさせられました。

まずは写真アップ。

アルバム「松本クラフトフェア&松本フラフラツアー(2014/5/23-25)」

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大阪へ138NPO事業の「事例報告」に行ってきた

「マッセOSAKA」という組織に呼ばれて、大阪へ出向いた。

「マッセOSAKA」は(財)大阪府市町村振興協会が開設した「おおさか市町村職員研修研究センター」の愛称だそうで、”MAKE UP SENSIBILITY”(感性を育てる)からの造語とか。「**しまっせ!」ともかけているらしい。

そこで「行政とNPOの協働のあり方について」というミニ講座(公開)があった。相模女子大学の松下啓一教授の基調講演があり、その後に事例報告として福岡市の「NPOと市がともにはたらくプロジェクト 福岡市共働事業提案制度」と、一宮の「138NPO」があった。後者で一宮市の川合氏と私とが報告した。

松下先生の講演は、現場・現実から一歩たりと離れず、しかし志と夢を持ち続けてあがき続ける市民社会のありようを重層的に伝えていて、いつもながら聞き惚れる。

そんな松下先生のブログに、「なんと言っても面白かったのは、トリをつとめた、一宮市の1%条例コンビだろう。」というコメントを書いてもらい、とてもうれしい。

ところでともに大食漢・食い物好きの私も川合氏も、その前のしばらくがクレイジーな忙しさだったため、下調べをせずに大阪入りした。私は大阪は全く分からない。

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梅田の地下で、よく分からない飲茶を取り、谷町6丁目で下りて、会場の大阪府社会福祉会館へ向かった。

この周りは「空堀商店街」があり、その外も静かだがいい感じだった。

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続きを読む "大阪へ138NPO事業の「事例報告」に行ってきた"

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白山スーパー林道サイクリング2010

我が師匠、洞口健児氏がコーディネートする、楽しくプレミアムな楽しいサイクリング企画。昨年から始まり第2回目は2010年5月29日(土)。

白山国立公園を縫う様に走る全長33.3kmの「白山スーパー林道」は、岐阜県大野郡白川村と石川県白山市を結ぶ絶景ドライブコース。普段は自転車通行は禁止となっている有料道路が、冬季閉鎖の期間を経て、開通前特別イベントとして岐阜県側ルートを1日サイクリングコースとして開放。

ウエブはコチラ

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彦谷でピクニックというか宴会に参加しませんか(2009/8/1)138picnic

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山村交流しながら静かな谷でピクニック?
8月1日(土)は清見彦谷の里で楽しい楽しい「夏まつり」。それに合わせてピクニックというか、宴会に参加しましょう。

宿泊は「彦星山荘」またはテント。ぜひご参加を。

宿泊料は寸志?車両代ガソリン代飲食代は割りカン、宴会参加費用は2千円とかのはず。

●31日夜または1日早朝に一宮を出発(車両乗り合わせ)途中買出し

●1日午後より彦谷の里「夏まつり」参加 夕刻よりダラダラ宴会

●2日高山名物「再生館」見学し夜に一宮着

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