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まつりと地域と長老と「税理士界」2013年6月15日1305号随筆

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ムリムリに書いた原稿ですが、記録用に
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まつりと地域と長老と 東海会 星野博
 尾張国一宮、真清田神社(ますみだじんじゃ)は私が住む一宮市の中心にあり、地域全体のシンボルでもある。この神社の門前に立った「三八市」(さんぱちいち)から賑わいが広がり、まちが形成されていった。
 戦後の高度成長期、一宮地域は繊維を地場産業として隆盛し、莫大な富を蓄積した。他地方から多くの若年労働力を得て、経済のみならず文化や教育などの面まで、繊維産業を基盤として展開した。しかし繊維産業の衰退は予想よりさらに激しく深く、ヒトとモノとカネの巨大な集積は遠のいた。
 そんな中、真清田神社の境内を中心に「杜の宮市」(もりのみやいち)という催事が始まった。もう一度、三八市のような賑わいを中心市街地に取り戻そう、その中で地域に多様性ある基盤をつくり、自主的に行動する市民性を醸成し、地域全体を活性化しようとする市民手づくりのイベントだ。
 若干の公的支援を受けてはいるものの、ほぼ手弁当で毎年一度ずつ開催され、この5月5日に13回目を迎えた。
 中部圏を中心に、関東や四国からも集まった出展者・出店者は全部で205ブース。自らのアート・クラフト作品を展示販売するブース、地ビールやオリジナルの飲食物を扱うブース、クラフト工作の体験ブースなどに加え、音楽や大道芸のステージが、神社の境内から中心商店街のアーケード下まで、ぎっしりと広がった。
 好天にも恵まれて来場者は1万人を超え、場内の資金移動も1千万円は超えている。ただ主催する市民団体では、イベント的な成功そのものでなく、残り364日の地域活性化、日常のまちづくりこそが地域の課題だと考えている。
 東海税理士会の会報では、この6月号から「長老に聴く」というシリーズが始まった。各支部の長老に取材して、昔のエピソードや思い出深い行事などを記事にして連載していく企画だ。私も担当することとなり、一宮支部の先輩を訪問した。繊維産業の盛衰や、地域と税理士を取り囲む状況の変化、そしてこれからの税理士像を明確に切り取るお話しで、そのフレッシュな視点からは私自身も多くのことを学んだ。
 歴史や伝統、戦後と社会、経済や産業、文化そして地域。色々な時代、色々な場面を実際に経験された先輩たちの肉眼を通して見えているもの。そのリアルさは、今の私たちの疲弊した眼力を補う。これから毎月、「長老に聴く」シリーズで様々なことを学びつつ、地域経済に寄り添う私たちのありようを再考していきたい。

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