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沖縄民謡は命の薬 養父が設立、マルクフクレコード80年史 普久原恒勇(060706nnp40)

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そうか、マルフクの普久原朝喜が戦後「懐かしき故郷」を作り、普久原恒勇が「芭蕉布」を歌ったんだ。

(以下記事060706nnp40)

沖縄民謡は命の薬

養父が設立、マルクフクレコード80年史

普久原恒勇(ふくはらつねお)

沖縄民謡のマルフクレコードをご存だろうか。私の養父、普久原朝喜(ふくはらちょうき)が一九二六年に大阪で設立し、今も続く独立系レコード会社である。メジャーのレコード会社のような大きな組織ではないが、戦前戦後を通じて沖縄出身者の心のよりどころとなり、進取の気性で沖縄民謡のあり方まで変えた。だからこそ八十年も続けることができた
のだと思う。
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 腕利きの三線奏者

 朝喜は一九〇三年、越路(現在の沖縄市)で九人兄弟の長男として生まれた。越来村は歌や踊りが盛んな土地柄。朝喜も松の枝と空き缶で三線を手作りし、十七歳の時には早弾きの勝負を挑まれ、三時間弾き続けたと語り草になるほどの腕利きゼった。
 ところが、借金で大の車となった家計を助けるため二十一歳で一念発起して貨客船「平安丸」に乗り、大阪へ出稼ぎに行く。紡績工場で働いた後、行商を覚え、小さな喫茶店を開いた。商いが繁盛していたころ、どこで聞きつけたのか、内外レコードという会社からレコード吹き込みの依頼が舞い込んだ。「ハンタ原」 「ナークニー」など売り歩いた。故郷の民謡は彼らを慰め、明日を生きる心の糧になった。
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 自ら作詞・作曲も

 一方で自ら作詞・作曲も始めた。「軍人節」「無情の唄」 「移民小唄」などが大ヒットし、「チコンキーふくばる(蓄音機首久原)」の名は故郷までとどろいた。南米やハワイの移民先にレコードを持参する人たちも多
行った沖縄県出身者が数多く住んでいた。マルフクレコードを立ち上げた朝喜は、歌手と演奏者、ディレクターを兼務し、七十八回転のSPレコードを自転車に乗せて沖縄県出身者の家庭を回ってく、かの地でもマルフクレコードの民謡が鳴り響いたという。
 これらの成功によって朝喜は親の借金を返済し、実家も新築した。新しい家には、蓄音機を発坦した米国の発明王エジ
ソンの肖像画を掲げた。
 「偉い人だから手を合わせて拝みなさい」と養父は私たち家族に言って聞かせたものだった。
 戦争によってレコード制作を中断したが、終戦後の五二年に再開し、朝喜の作詞・作曲による「懐かしき故郷」を発売した。
 いみ   うちなIむとうしがた 「夢に見る沖縄 元姿やしが音に聞く沖縄変てぃ無らん……」。恋しい故郷への思いを歌い上げたこの曲は、米占頷下となった故郷との音信が途絶えた本土在住の沖縄県出身者のヌチグスイ (命の薬)になった。
 八十年間、すべてが順風だったわけではない。戦前はツルレコード(盛光堂)やトンボレコード (自声堂)など沖縄民謡を扱うライバル会社がいくつもあり、歌手の引き抜きも激しかったらしい。最大の危機は戦争で、戦後も続けられたのはマルフクレコードだけだ・った。それを養父はひどく誇りに思っていた。
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 民謡創作の先駆け
 沖闘では民揺にも新曲
かおる。その先駆けとして多くの民謡を創作したのが朝喜だった。三線を早弾きする奏法を編み出し、マンドリンやバイオリンといった西洋楽器を取り入れるなど、常に工夫を加えた。バイオリンを本格的に学んだ渡慶次憲行さんという人が朝喜に協力してくれたことも大きく影響したようだ。この間、朝喜を筆頭に普久原鉄子、多高良朝成、多高良カナ、普久原京子、知名定繁、宮城輝忠、仲間良識ら沖縄民謡界のそうそうたる顔ぶれがマルフクで吹き込んだ。戦前の原盤も戦災を免れて今も保存佞ている。
 私は三二年に朝喜の弟・朝山の子に生まれ、すぐに朝喜の養子となっ
た。三線の音色を浴びるように聴いて育ち、学生時代は西洋音楽を学んだ。一時は写真家を志したが、三十歳ぐらいから本格的に養父の仕事を手伝い始めた。沖縄音楽の中興の祖といわれる存在だったのに「音楽でメシを食うなんて考えるな。商売をしろ」と私に教育したのが不思議だった。
 だが結局、私もマルフクレコードのディレクター兼音楽家になった。幸いにも「芭蕉布」などのヒット曲に恵まれてマルフクレコードを支えることができ、私なりの親孝行ができた。朝喜の志を受け継ぎ、多くの人たちに音楽を届けていきたいと思う。 (ふくはら・つねお=音楽家)

写真:(1955年、大阪の自宅)演奏する朝喜夫妻

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